地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】

しばらくして、容態が回復し、赤ちゃんと退院してもいいと診断され、桃子と一緒に家に帰った。


それが間違いだった。
 

亡くなった赤ちゃんは、入院中一日だけ外出許可が下り、赤ちゃんのお葬式をした。


葬儀は夫婦2人だけでやった。

祖父母は行かないと言い張り、次男に後を継がせると言った。


家に帰り、見えないところにミニ仏壇を置いた。

まだ信じたくなかったのだろう。
 

不妊治療してやっとの思いでできたのが桃子と後を継ぐはずだった子。

「·····」

「どうしてこんなことになったの·····」

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