地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
まだまだ小さい桃子の方を向いて
「あんたが何かしたんでしょ、お腹の中で何したのよ·····」
「あんたが代わりに死んでくれればよかったのに」
「っ·····」
とブツブツ呟く。
当然まだ赤ちゃんの桃子は、お腹がすけば泣くし、機嫌が悪いと泣く、夜泣きだってする。
それが当たり前。
しかし桃子の母親はそれが鬱陶しくてしょうがなかった。
ずっと耳を押さえて聞こえないように、見ないようにしていた。