地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
十四.[新しい生活]
「「いらっしゃい!」」
そう出迎えてくてたのは、初めて会った、新しいお母さんとお父さん。
「……」
桃子は黙り込んでしまう。
運転していた部下がトランクに入れてあった桃子の荷物を全て玄関まで運んでくれた。
そして、お元気でと頭を下げて、すぐに帰ってしまった。
「疲れたでしょ、さぁ、こっちに座って」
そう言ってリビングのソファーに座るよう手招きする。
「あ、あの·····お、おか、ぁ、」
「いいのよ、無理しないで。呼びたいと思ってくれてから呼んでくれたらいいの」
「そうだよ、ゆっくりでいいからね」