地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
十五.[──……]
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───9年後
3月、桜の花が咲き始める時期。
お昼前の11時頃·····
あるカフェで、2人組の女性が朝から話をしながら勉強をしていた。
「──ってこの字そう書くよね」
「あー、うん。そうだね」
「なんで?今時珍しくない?親がそう書くとか?」
女性の書いていたノートを覗き込むようにしてもう1人の彼女がそう聞いていた。
「えっと、なんでだろう·····」
自分が書いたその文字を見つめながら、なんでだろうと思い出そうとしていた。
しかしなかなか思い出せないよう。
「うーん、思い出せないや」
「えーー笑」
と彼女は止めていたてをまた手を動かす。
しかし数文字書いてまた手を止めた。
勉強に飽きたのか、机の上でうつ伏せになって、まだ勉強を続けている女性にまた話しかけていた。