地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】


 ❀

 
たまに誰かわからない、男の人が出てくる夢を見ることがあった。


その男の人は喋らないし、顔もぼやけて見えなかった。


ただ手を繋いだり、頭を撫でたりしてくれるだけ。
その手が大きくて、暖かくて、好きだった。

それでなぜかその人のことが気になって気になって、好きな人もできなかった。


でも·····その理由が今わかった。


もうすでに、私は恋をしていたんだ。
 
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