地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
ノック音が聞こえ、黒神の合図で部下が部屋の中に入ってくる。
「怪我の手当は完了しました」
「わかった。さがっていいぞ」
頭を下げた部下は、話の邪魔をしないように素早く部屋から出る。
「家族のもとに返す?」
「いや、あの状態とこの資料を見る限り、かなり酷い虐待を受けてたんだろ」
「じゃあ、新しい家族見つける?」
白洲が黒神に聞く。
「·····ああ、でもまだ色々片付けることがある·····。だからしばらくうちで面倒みる。」
「白洲と赤宮であいつに勉強を教えてやれ。学校にも行っていなかったんだ勉強くらい出来とかねぇと」
「りょーかい(ここまでするなんてめずらし)」
「了解っす」