地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】

黙って、黙々と、食べることだけに全集中して、青葉が口に運んでくれるハンバーグを食べていた。
 

笑顔とまで言わないが、ほんの少し口角を上げている。

ほんの少しだけど初めて表情を変えた瞬間だった。


そんな様子を見て今まで何を食べてきたんだと2人は心配する。


少し転んだだけで折れてしまうんじゃないかというくらい細い腕。

歩けていることが不思議なくらい細い足。


その細い手足には親から付けられたであろう傷や跡でいっぱいだった。

 
2人はこれからも美味しいものをいっぱい食べさせてあげたいとそうおもった。

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