地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
次の日──
赤宮と青葉はどこからか持ってきたお菓子を桃子の前に広げる。
「さぁ、好きなだけ持って行ってー!大袋から小袋までよりどりみどり!選びたい放題!」
と、うたい文句のようなことを言う赤宮。
「こんないっぱいあっても選べないだろ。ほら、これとかどうだ?」
そう言って青葉はいっぱいある袋の中から二、三個とって桃子の手を取り、手のひらにそれを渡した。
桃子がそれを受け取ったと同時に、白洲が部屋に入ってきてこちらに近づいてきた。
てっきり赤宮と青葉に用事があるのかと思ったが、2人には見向きもせず、桃子の方を向いた。
「ねぇねぇ。ちょっと、いいかな?」