地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
「今度からは僕がやってあげるからね」
少し間が空いた後、桃子はまた遠慮がちに頷く。
果たして本当にまた次があるのかと。
長かった前髪も切ってくれて顔がよく見えるようになった。
パラパラ落ちる髪、それと同時に視界がどんどん明るくなるのを感じた。
前髪はあまり自分で切っていなかった。
視界が見えにくい方が、見たくないことを見なくて済むとおもっていたから。
髪を綺麗にして、前髪を切ったおかげで可愛いい顔がよく見えて、白洲は大満足そうにしていた。
「よし!完成だね」
桃子は前にある鏡をじっと見つめる。
本当に綺麗に整えてくれた。