地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】


「ちょっと!全然片付いてないじゃない!」

「……」


「ほんと最悪」

「……」


今日は体が重くてなかなか体がいうことを聞いてくれなくて、いつもの倍以上時間がかかってしまったため、母親が起きてくる前までに部屋の片付けが終わらなかった。
 

「目覚めわるっ」


「……」


女の子本人は気づいているのかいないのか、女の子には熱があった。


顔を見れば一目でわかるくらいに体調が悪そうだ。

それでも母親はお構いなし。


『熱だから何?』

『私には関係ない!』

『自分のことでしょ?』

『てか、自分の体調管理ぐらい自分でしたら?』


母親はそういう考えのようだ。 


熱だろうが、体調が悪かろうが、怪我をしようが、関係ない。
これらを毎日毎日、来る日も来る日も、ひたすら繰り返す──。
 
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