地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
「ももちゃん!もうすぐ誕生日だよね?何か欲しいものある?なんでもいいよ。欲しいもの、行きたい場所、食べたい物、何かある?」
そう赤宮が、お昼ご飯の炒飯を食べている桃子に聞くと、桃子の手がガタガタと震え出し、持っていたスプーンを地面に落とした。
(ガチャンっ)
その様子に赤宮は目を見開いて驚き「ももちゃん!?大丈夫?」と声をかける。
しかし桃子は首を横に振りなんでもないと、その後席をたってしまった。
なんでもないわけがない。
明らかにおかしい。
だってあんなに震えて、怯えている。
あんな姿は初めて見た。
出されたご飯はお腹がいっぱいでも無理して食べるくらいなのに、今日は全然食べていない。
一体、桃子に何が·····