地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】

そのことを黒神達にも話していた。


そこでメンバー達はそれが誕生日と何かしら関係しているのではと考えていた。


でも、お祝いはしたいとみんなが思っていた。


嫌な思い出があるなら尚更。

桃子が生まれてきてくれた大事な日だから。

桃子にも好きになってもらいたい。


「だからと言って、ももが嫌なら無理はさせたくねぇ」


黒神は桃子の思いが1番だからと言って無理に話を聞くことも、無理に祝うこともないと。

徐々にわかってくれればいいとそう考えていた。


しかし1番桃子に近い存在、そして今、桃子が1番懐いているであろう赤宮はそうは思いつつも大切な日だから祝いたいし、何があったのか知りたい。


病院で医者の言葉を唯一、生で聞いた赤宮にとってはやっぱり居ても立っても居られない。


もちろん病院でのことは黒神たちにも報告はしていた。

でも人伝いに聞くのと、現場で生の声を聞くのとでは重みが違う。


それに、まだ報告しきれていないこともある·····。

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