地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。【長編】
スーツ姿の黒神はジャケットを脱いで桃子の体に巻き付ける。
「ももっ!」
目を閉じて寒さで震えている桃子の体を擦りながら名前を呼ぶ。
「れん·····くん?」
「そうだ、もう大丈夫だから」
そう言って桃子の頭を撫でてあげる。
「誰よ、あんた達っ!その子から離れてっ!」
「あんた今何しようとした?」
「あなた達には関係ないでしょ!ここから出ていきなさいよっ!」