キミの正体 ~実は独占したがり超絶オオカミでした~
電話を切り、ダッシュで合コンに向かった。
正直合コンなんて、って気が向かなかったけどむしゃくしゃしてたし、気分転換にはちょうどいいかもしれない。
***
「あっ、玲乃ー!」
徒歩数分の距離にあるカラオケボックスに行くと中には千紗含めた同じクラスの女子3人と、完全初対面の男子4人がいた。
「どうもー、南高の早瀬でーす」
「どうも…」
千紗の隣に腰掛けた私に、次々男子達が自己紹介してくるけど別に彼氏欲しさにここに来た訳じゃなかった私は適当に会釈して苦笑いを浮かべていた。
「次千紗ちゃんだよー!」
「はいはーい!」
盛り上げ役的な感じの男子が千紗にマイクを渡す。
さすが運動部特有のノリの良さ。
歌い始めてしまった千紗を横目に「玲乃ちゃんもなんか入れて!」と回されたデンモクをボー、と眺めていた。
「ねぇねぇ、この後2人で抜けない?」
1度部屋から出てドリンクを選んでいた時だ。
嫌に甘ったるくて、くぐもった声が背中に掛けられた。
オレンジジュースのボタンに伸びかけた手を止め、振り向くとさっきまでは大人しそうに合コンに参加していた男がいた。
げっ…。
私の後ついてきたんだ……。
️「すみませ────」
断ろうと思ったその時だった。
正直合コンなんて、って気が向かなかったけどむしゃくしゃしてたし、気分転換にはちょうどいいかもしれない。
***
「あっ、玲乃ー!」
徒歩数分の距離にあるカラオケボックスに行くと中には千紗含めた同じクラスの女子3人と、完全初対面の男子4人がいた。
「どうもー、南高の早瀬でーす」
「どうも…」
千紗の隣に腰掛けた私に、次々男子達が自己紹介してくるけど別に彼氏欲しさにここに来た訳じゃなかった私は適当に会釈して苦笑いを浮かべていた。
「次千紗ちゃんだよー!」
「はいはーい!」
盛り上げ役的な感じの男子が千紗にマイクを渡す。
さすが運動部特有のノリの良さ。
歌い始めてしまった千紗を横目に「玲乃ちゃんもなんか入れて!」と回されたデンモクをボー、と眺めていた。
「ねぇねぇ、この後2人で抜けない?」
1度部屋から出てドリンクを選んでいた時だ。
嫌に甘ったるくて、くぐもった声が背中に掛けられた。
オレンジジュースのボタンに伸びかけた手を止め、振り向くとさっきまでは大人しそうに合コンに参加していた男がいた。
げっ…。
私の後ついてきたんだ……。
️「すみませ────」
断ろうと思ったその時だった。