キミの正体 ~実は独占したがり超絶オオカミでした~
「さっき…1番じゃないと気が済まないって言ってたけど……、なんで…?」
思い返せば葵くんは首席合格成績トップ。
葵くんがそこまで1番にこだわる理由って…?
色んな憶測が頭の中で飛び交う中、飄々とした声が落とされる。
「ん? ただ単に注目されたいだけですよ?」
「・ ・ ・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!
なんだろう!? なんっか……、、
ムカつく〜〜〜〜〜っ!!!
私だってね!? ちょっとは葵くんのこと知ろうとして、歩み寄ろうとした訳……!
1番にこだわってんのとかもしかしたら過去になんかそういう? そういう…まぁなんか色々悲しい過去的な!? もんがあってそうなっちゃったのかな!?
とか…! まぁ色々考えた訳……!
なのに~~~~~~っ!!!
「あはは、”承認欲求”という名の自己満足です」
とどめを刺すかのように軽やかに言い放つ葵くんの顔からプイッ、と目を逸らす。
ほんっと、クズ……!
「じゃあ私にこうして構ってるのも……、私が葵くんを好きになって…、それで自分の承認欲求満たしたいだけ?」