キミの正体 ~実は独占したがり超絶オオカミでした~
教室内に担任の野太い声が広がった。
「えぇ…私じゃん!」
「あ、そういえば玲乃だったね」
美化委員は紛れもなく私だ。
千紗がドンマイ、と肩を叩く。
「はぁーー…」
***
「って訳だから……、今日は先帰ってて?」
迎えた放課後。
グラウンドに向かう前に昇降口でいつも通り私を待っていた葵くんに先に帰るように促していた。
しかし……
「僕を差し置いて委員会、ですか」
葵くんはちょっとムスッとした顔つきで唇を尖らせていた。
まるで独占欲の強い厚底ツインテール量産型の女の子が
私を差し置いて合コン!?
なにそれ!許せない!
とでも言いたげだ。
ただの委員会だってば。
「いっ、委員会はしょうがないでしょ!? 顔出しとかないと…」
「じゃあ僕も一緒に居残りします」
「いや! いいいいいいいい!」…
***
「じゃあ、君と君は体育倉庫前の掃除な」
結局なんとか葵くんには先に帰ってもらい、私はグラウンドにいた。
「えぇ…私じゃん!」
「あ、そういえば玲乃だったね」
美化委員は紛れもなく私だ。
千紗がドンマイ、と肩を叩く。
「はぁーー…」
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「って訳だから……、今日は先帰ってて?」
迎えた放課後。
グラウンドに向かう前に昇降口でいつも通り私を待っていた葵くんに先に帰るように促していた。
しかし……
「僕を差し置いて委員会、ですか」
葵くんはちょっとムスッとした顔つきで唇を尖らせていた。
まるで独占欲の強い厚底ツインテール量産型の女の子が
私を差し置いて合コン!?
なにそれ!許せない!
とでも言いたげだ。
ただの委員会だってば。
「いっ、委員会はしょうがないでしょ!? 顔出しとかないと…」
「じゃあ僕も一緒に居残りします」
「いや! いいいいいいいい!」…
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「じゃあ、君と君は体育倉庫前の掃除な」
結局なんとか葵くんには先に帰ってもらい、私はグラウンドにいた。