パブリックダーリン~私と彼と彼氏~
darling9.)
「紫衣ちゃん予習して来た?」
「して来たよ~!」
「ねぇ問の2って答えなんだった!?オレ今日当たるの!」
「えっと問2はねぇ…」
今日はぽかぽかあったかくて、廊下の窓を開けて外を見ながら彗くんと次の授業のノートの見せ合いっこをしてた。当たるっていう彗くんは念入りに予習して来てた。
「紫衣ちゃんの字ってかわいいよね!」
ノートを見ながら彗くんが大きな声で言った。
「え、かわいい?ってあんまり思ったことないけど、すごいクセ字だなーって自分では思ってた」
「かわいいよ、まるっこくて!」
まるっこい…すっごい丸文字だよね、私の字って。それをかわいいって…
「オレ超字下手だからさぁ~!」
彗くんの開いたノートを見れば…まぁ、うん…お世辞にも上手だね!とは言えない文字が並んでて。
「あ、笑っていいよ!」
「え?」
「ここ笑っていいとこだから!」
私より先に彗くんが笑ってた。
彗くんの周りはいつも穏やかな空気が流れてる、これが彗くんだもんね。
「あ、で問2の答えって何!?」
「そうだ、えっとねぇ~…y=」
「2x-3」
「そう、私もそれになった!」
「……。」
次のページを開いた彗くんは不思議そうな顔でじっとノートを見てた。
「答え書いてあるんだけどオレやった記憶ない…」
記憶がない?
それって…
「あ、にーちゃんが教えてくれたんだ!」
すぐにパァッと表情を明るくした彗くんだけど、そんなの絶対ありえないと思った。
気になって彗くん両手で持っていたノートを覗き込んだ。
…、誰の字?
彗くんの字じゃない全然…
でもこんなことするのできるのって1人しかいない。
「たまにね、にーちゃんが教えてくれるの!にーちゃんすげぇ頭いいから!」
嬉しそうに教えてくれる、でも柏木先輩が教えてくれるなんてそんなことあるわけがない…でも彗くんの中ではありえちゃうんだよね。
彗くんの中ではそんな記憶なの?
それを書いたのはケイだよ、彗くん。
でも彗くんは知らないもんね、ケイのこと。
「して来たよ~!」
「ねぇ問の2って答えなんだった!?オレ今日当たるの!」
「えっと問2はねぇ…」
今日はぽかぽかあったかくて、廊下の窓を開けて外を見ながら彗くんと次の授業のノートの見せ合いっこをしてた。当たるっていう彗くんは念入りに予習して来てた。
「紫衣ちゃんの字ってかわいいよね!」
ノートを見ながら彗くんが大きな声で言った。
「え、かわいい?ってあんまり思ったことないけど、すごいクセ字だなーって自分では思ってた」
「かわいいよ、まるっこくて!」
まるっこい…すっごい丸文字だよね、私の字って。それをかわいいって…
「オレ超字下手だからさぁ~!」
彗くんの開いたノートを見れば…まぁ、うん…お世辞にも上手だね!とは言えない文字が並んでて。
「あ、笑っていいよ!」
「え?」
「ここ笑っていいとこだから!」
私より先に彗くんが笑ってた。
彗くんの周りはいつも穏やかな空気が流れてる、これが彗くんだもんね。
「あ、で問2の答えって何!?」
「そうだ、えっとねぇ~…y=」
「2x-3」
「そう、私もそれになった!」
「……。」
次のページを開いた彗くんは不思議そうな顔でじっとノートを見てた。
「答え書いてあるんだけどオレやった記憶ない…」
記憶がない?
それって…
「あ、にーちゃんが教えてくれたんだ!」
すぐにパァッと表情を明るくした彗くんだけど、そんなの絶対ありえないと思った。
気になって彗くん両手で持っていたノートを覗き込んだ。
…、誰の字?
彗くんの字じゃない全然…
でもこんなことするのできるのって1人しかいない。
「たまにね、にーちゃんが教えてくれるの!にーちゃんすげぇ頭いいから!」
嬉しそうに教えてくれる、でも柏木先輩が教えてくれるなんてそんなことあるわけがない…でも彗くんの中ではありえちゃうんだよね。
彗くんの中ではそんな記憶なの?
それを書いたのはケイだよ、彗くん。
でも彗くんは知らないもんね、ケイのこと。