パブリックダーリン~私と彼と彼氏~
目を閉じながらもう一度深呼吸をして胸を撫でた。
息が整ったら目を開けて、よしっ!と走り出した。
このまま勢いで教室まで行っちゃおう、なんでも勢いだよね勢いがあればどうにかなるよねたぶん!
職員室から離れてまっすぐ廊下を駆け抜ける、校内に残ってる人も少ないからちょっとくらい走っても怒られないもんね。
このまま廊下を突き抜けてあの角で曲がって階段を上がって…
まだ帰ってないよね?
待っててくれるよね?
そしたら…っ
「!?」
まっすぐ走って来て角を曲がった勢いがよすぎて止まれないかと思った、もうちょっとでぶつかっちゃうところだった…
柏木先輩と。
「小村さん、廊下は走っちゃいけないよ」
「す、すみません…っ」
にこりと笑う“優等生”な柏木先輩にバクバクバクーッて鼓動が激しくなった。
あ…
これはえっと…
どーしよあの…っ
思い出しちゃう、笑ってるようで笑っていない目を見たら思い出しちゃうよ…
柏木先輩にされたこと…!
「……っ」
この場を早く切り抜けたいのに柏木先輩は私の前から離れる気がなくてにこにこしながら見て来る、ただ必死に目を逸らすしかできなくて…
も、戻る!?
職員室の方に方向転換して、そーすればっ
「まだ彗と付き合ってるんだ?」
「え…」
上から見下ろすように…ううん、見下すように私を見た。
「懲りないなぁ、小村さんも」
薄ら笑いを浮かべ私を見る目は冷たくて。
「今度は何してほしいの?」
私の顎を掴んでグッと上げる。
教室からも職員室からも離れちゃったから周りには誰もいない、しかも誰からも見られにくい死角になった廊下の角っこ…!
息が整ったら目を開けて、よしっ!と走り出した。
このまま勢いで教室まで行っちゃおう、なんでも勢いだよね勢いがあればどうにかなるよねたぶん!
職員室から離れてまっすぐ廊下を駆け抜ける、校内に残ってる人も少ないからちょっとくらい走っても怒られないもんね。
このまま廊下を突き抜けてあの角で曲がって階段を上がって…
まだ帰ってないよね?
待っててくれるよね?
そしたら…っ
「!?」
まっすぐ走って来て角を曲がった勢いがよすぎて止まれないかと思った、もうちょっとでぶつかっちゃうところだった…
柏木先輩と。
「小村さん、廊下は走っちゃいけないよ」
「す、すみません…っ」
にこりと笑う“優等生”な柏木先輩にバクバクバクーッて鼓動が激しくなった。
あ…
これはえっと…
どーしよあの…っ
思い出しちゃう、笑ってるようで笑っていない目を見たら思い出しちゃうよ…
柏木先輩にされたこと…!
「……っ」
この場を早く切り抜けたいのに柏木先輩は私の前から離れる気がなくてにこにこしながら見て来る、ただ必死に目を逸らすしかできなくて…
も、戻る!?
職員室の方に方向転換して、そーすればっ
「まだ彗と付き合ってるんだ?」
「え…」
上から見下ろすように…ううん、見下すように私を見た。
「懲りないなぁ、小村さんも」
薄ら笑いを浮かべ私を見る目は冷たくて。
「今度は何してほしいの?」
私の顎を掴んでグッと上げる。
教室からも職員室からも離れちゃったから周りには誰もいない、しかも誰からも見られにくい死角になった廊下の角っこ…!