パブリックダーリン~私と彼と彼氏~

darling4.)

春、私たちは高校2年生になった。

「紫衣ちゃん!今年もおんなじクラスだった!」

「え、ほんとに!?やった~!」

外の掲示板に貼り出されたクラス分けを見て彗くんが教えてくれた。

ドキドキしてたクラス替えも彗くんと同じことがわかって一安心、やったね!

「3組だって~、ちょっと遠いね!」

「あ、そっか3組からは階が上がるんだっけ?」

「階段多く上る!…あ、でもそしたら鍛えられていっか!!」

彗くんが両手をグーにしてムキッとポーズを取った。

「オレの今年の目標は強い男になるだから!」

「やる気じゃーん!」

階段を筋トレとして捉えちゃう彗くんはさすが彗くん。私はちょっとめんどくさいと思っちゃった。

「紫衣ちゃんを守れるようにね!」

私の顔を見てうんっ!と彗くんが頷いた。

“守りたいんだ、紫衣のこと”

だから笑って返した。

「ありがとう!」

クラスも確認したし、教室に行こうかなって校舎の中で入った。

上履きに替えて2年生の教室まで、今日からいつもより多く階段を上らなきゃいけないんだがんばらなくちゃ。

「今年も彗くんと一緒で嬉しいな~!」

廊下をまっすぐ進んで廊下を上がって、こっから3階まではなかなかしんどいけど私も鍛えようかな少しくらい自分のことは自分でできるくらいに。

「あ、また一緒に体育祭実行委員やる?でも他の委員会もありだよね!?彗くんとだったらなんでも楽しいもんね!」

2年生になったら体育祭だけじゃなくて修学旅行もあるし、他にも行事はいっぱいあって楽しみなことたくさんあるなぁ。

るんるんと階段を上がっていく、この感じならまだまだ上らなきゃいけない階段も平気かも!
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