パブリックダーリン~私と彼と彼氏~
「走れぇぇぇぇーーーーーーーーーーっ!!!」
私もだけど彗くんも注目の的で、声の輪はどんどんと広がって…
だから恥ずかしんだってば!やめてよ!!
…でも、そうだ。
諦めちゃダメだ、ちゃんと走るって決めたんだもん。
走るんだ…っ!!
転がったバトンを手に取ってもう一度勢いよく走り出した。
転んで足は傷だらけだったけど、体操服は砂だらけだったけど…
美月にバトンを渡さなきゃ…!!
「紫衣…っ」
「美月、ごめんっ」
「ううん!」
美月の左手にバトンを置くように渡した。
「ありがとう!」
美月が走っていく、髪を揺らしながら…
私のせいでだいぶ差開いちゃったどころかもうみんなゴールしちゃってるんだけどそれでも諦めないで美月は最後まで走り切った。
さっきまでザワザワしていた声も気付けばパチパチと拍手に変わっていた。
「あ、そうだ彗くん!」
観客席の方を見て彗くんを探した。
相変わらずの大きな声にびっくりしちゃって、ドキドキもしちゃったけど、私を応援してくれた彗くん…
パチッと目が合った。
どんな顔をしていいのかわからなくてむぎゅっと口を閉じちゃった。
だってあれはあの表情は彗くんじゃない。
てゆーか応援してくれたのだって彗くんじゃない。
大きな声で名前を呼んでくれたのだって彗くんじゃない。
最初からずっとケイだったよね。
だからこっ恥ずかしくて、どんな顔をすればいいのかわからなかった。
でもそんな私を見てニッと笑った、彗くんと全然違う笑い方で笑った。
私もだけど彗くんも注目の的で、声の輪はどんどんと広がって…
だから恥ずかしんだってば!やめてよ!!
…でも、そうだ。
諦めちゃダメだ、ちゃんと走るって決めたんだもん。
走るんだ…っ!!
転がったバトンを手に取ってもう一度勢いよく走り出した。
転んで足は傷だらけだったけど、体操服は砂だらけだったけど…
美月にバトンを渡さなきゃ…!!
「紫衣…っ」
「美月、ごめんっ」
「ううん!」
美月の左手にバトンを置くように渡した。
「ありがとう!」
美月が走っていく、髪を揺らしながら…
私のせいでだいぶ差開いちゃったどころかもうみんなゴールしちゃってるんだけどそれでも諦めないで美月は最後まで走り切った。
さっきまでザワザワしていた声も気付けばパチパチと拍手に変わっていた。
「あ、そうだ彗くん!」
観客席の方を見て彗くんを探した。
相変わらずの大きな声にびっくりしちゃって、ドキドキもしちゃったけど、私を応援してくれた彗くん…
パチッと目が合った。
どんな顔をしていいのかわからなくてむぎゅっと口を閉じちゃった。
だってあれはあの表情は彗くんじゃない。
てゆーか応援してくれたのだって彗くんじゃない。
大きな声で名前を呼んでくれたのだって彗くんじゃない。
最初からずっとケイだったよね。
だからこっ恥ずかしくて、どんな顔をすればいいのかわからなかった。
でもそんな私を見てニッと笑った、彗くんと全然違う笑い方で笑った。