キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ
act7······▸ 忠犬
「ん……朝?」
眩しい光に瞼を刺激された気がして目を開ける。
すると部屋の中に朝日が差し込んでいた。
「私、結局寝ちゃったんだ……そうだ、凌生くんは!?」
横を見ても凌生くんはいない。
部屋の中を探しても、どこにもいない。
「まさか……病院に連れて行かれたんじゃ」
私が寝ている間に、凌生くんの体調が悪くなって病院に運ばれたんじゃ……。
凌生くんは無事なのっ?
「凌生くん、凌生くん……っ!」
ガチャ
「なんだよ?」
「……へ?」
ドアから入って来たのは、なんと凌生くん。
ホカホカと湯気がのぼるご飯をお盆に乗せている……って、ちがうちがう。
そうじゃなくてっ。