キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

「でも地下は超満員の定員オーバー。もうコイツらの来る場所はない。だからココにいる奴らは、全員ムショに送るしかないな」

「……頼めるか?」

「準備運動にはちょうどいい数だ」


手をコキッと鳴らした凌生くんを見て、雷斗くんが笑った。


「フロンティアは今まで暴走族らしいことしなかったから、皆もウズウズしてるっぼいよ~」


見ると、フロンティアの人も凌生くんと同じように戦いの準備をしていた。

その姿を見て、凌生くんが満足げに笑う。

そして――


「よし、じゃあ始めるか」

「初めての共闘だね、ワクワクするー!」

「あまりなめてると揚げ足取られますよ、雷斗」


「分かってるよー」と膨れっ面をした雷斗くんを見て、凌生くんと梗一くんは笑みを浮かべた。
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