キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ





――長い間。

事情聴取は続き、ついにお父さまが自白したらしい。


今まで「総季家」という権利をふりかざして無茶苦茶なことをしていた悪事。

その全ては、ニュースによって全国民に知らされる。

それにより、総季家は名家の地位を没収。

結局お母さまも海外に旅行に言ったきり消息を絶ち、行方不明となってしまった。

といっても……お母ささまはどこかで元気にやってる気がする。ただの娘の勘、だけど。





「未夢ー、一緒に帰ろう~!」

「麻琴ちゃんっ」

「って、もう家は同じ方向じゃないのかー。一緒に帰れなくなっちゃったね」

「うん……」


総季家のニュースが流れた後。

多額の借金が発覚し、お家も没収され、財産という財産も残されないまま……私とお兄さまは路頭に迷うしかなかった。

そんな時に手を貸してくれたのが――あの四人。
< 306 / 337 >

この作品をシェア

pagetop