キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ
「考える暇がなかったほど俺を求めてくれたって言うのはさ……俺からすると、かなり嬉しいんだけど?」

「え、」


そうなの?

私はてっきり、自分がいやらしい子になってしまったのかと思って……。


「えへへ、良かった。なら今日はたくさんキスしてください、凌生くんっ」

「……あー、今のダメ。すごいダメ」

「えぇ!? 私、また何か、」

「違くて」


逃げようとする私の腕を、パシリと掴む凌生くん。

私を抱き寄せ、後ろから抱き締めてくれた。

そのまま耳元で……


「そんな可愛いこと言われると、俺がどうにかなりそうでダメ」

「っ!」


どうにかなるって、余裕がなくなるって事?

あの凌生くんが!?
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