キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

凌生くんの弱みを握れたようで、ウキウキして後ろを見る。

だけど私の瞳に写ったのは――なんだか意地悪な笑み。


「ずっと思ってたけど、敬語とろーか。昔はタメだったろ?」

「あ、確かにそうですね」


と答えた瞬間。

私の唇をぱくっと覆う、凌生くんの大きな口。


「んむぅ!?」


食べられてる!とわかった瞬間、熱いものが口の中に入ってきて……。

私も、手を伸ばすように応えてしまう。


「んっ、ん……」

「やば、未夢かわいい」

「む、ぅ……っ」


息ができない、苦しいっ。

なんて思っていると、背中にひんやりした手が這う。

ビクリと背中が仰け反ると、凌生くんは妖しく目を細めた。


「な、何をしてるんですか、凌生くん」

「約束破ったから、罰を与えてる」

「罰?」


すると下着のホックが外れる感覚。

フワフワした胸元に、凌生くんが顔を近づけた。
< 319 / 337 >

この作品をシェア

pagetop