キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ
「そうだった、私……っ」
思い出した。
幼い頃、凌生くん達と会っていたことも。
何度も助けてもらい、なぐさめてもらったことも。
『未夢、また泣いてるの?』
『大丈夫、未夢はなにも悪くない』
『僕は未夢の味方だよ――』
そんな優しい凌生くんに、初めて恋をしたことも――
そう、そうだった。
凌生くんは私の初恋の人で、
今でも忘れられない、好きな人。
「凌生くん……私、わたし……っ」
嬉しい、やっと会えたんだ。
急に会えなくなってそれきりだったから、もう会えないかと思ってた。
こんな風に再会できるなんて――っ。
「ずっとずっと、凌生くんに会いたか、」
「ストップ」