Love is blind〜無口で無愛想な作家は抑えられない独占愛を綴る〜
 春香はシンク下のフロアキャビネットの扉に寄りかかり、瑠維の首に手を回した。

 始めは軽く唇が触れ合う程度だったのが、徐々にお互いを貪るような激しいキスに変わっていく。

 まだ何もないこの家での初めてのキスーー少しずつ体が熱くなっていくのがわかる。でもこんなところではダメだと、なんとか自制心を働かせる。

 早く引っ越して、二人の新しい生活を始めたいと心から思ったその時だった。

 瑠維の手が春香のニットの裾から入り込み、器用にブラジャーのホックをはずす。それから冷たい彼の指先が胸をすっぽり包んだかと思うと、胸の頂を指先で摘まれたため、春香の口から甘い声が漏れてしまう。

「瑠維くんってば……! 早く帰ろう……んっ……」

 しかし唇を塞がれると、彼の舌を受け入れ、求めてしまう自分がいた。

 熱っぽく潤んだ彼の瞳を見ると『ダメ』とは言えずに、口をつぐんでしまう。

 私がダメって言わないのをわかって言ってるよねーーその途端、ショーツの中に彼の手が入り込み、長い指が春香の敏感な部分をなぞり始めた。

 いつの間にスカートの中に手が入ってきたんだろう。しかしそのことを追求する間もなく、春香の体が小刻みに震える。

 すると瑠維は春香を抱き上げ、ワークトップに座らせた。そしてショーツを取り去ると、春香の足を広げさせて不敵な笑みを浮かべたのだ。

 この体勢って確か前にもあった……!

「瑠維くん、それは……あっ……!」

 恥ずかしくて顔を真っ赤に染めた春香は、慌てて足を閉じようとしたがもう遅かった。ロングスカートの中に消えた瑠維の舌の感触を感じながら、徐々に快楽の波に流され、絶頂に到達した体は大きく跳ねたのだ。

 春香が胸を大きく上下させ、ぐったりとしていると、スカートの中から余裕のない様子の瑠維が現れる。息を切らし、眉間に皺を寄せ、熱い瞳で春香を見つめていた。

 それを見た春香は胸苦しくなり、瑠維を抱き寄せて思いきり唇を押し当てる。それから瑠維の体に足を巻き付けると、彼のモノがはち切れんばかりになり、大きく脈打っているのがわかった。

 ただ瑠維は下唇を噛み、何かを考えているようだった。
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