Love is blind〜無口で無愛想な作家は抑えられない独占愛を綴る〜
「今までは待ち伏せされてるかもって言ってたじゃない? それが昨日、食事に誘われて」
春香が力無くそう言うと、椿は驚きと怒りが入り混じった表情で顔を真っ赤に染める。
「はぁっ⁈ だって結婚してるんだよね?」
「うん、そのはず。だからなんかねぇ……」
「不倫する男は下衆の極みだよ。一度はっきりと『やめてください』って言った方がいいのかもね」
「私もそう思うよ。でもトラブルにはなりたくないしなぁ……。だって舌打ちとかする人だよ。何かあったら怖いし。あの職場、すごく気に入ってたんだけど、勤務地の変更願を出そうかなって考えてる」
「ちょっとストーカーっぽいもんね。あまりにも度を超えて来たら、警察に相談するのもありかもね」
「うん、確かにそれが一番いい方法かもしれないね」
真剣な顔で頷く椿を見ながら、春香は嬉しそうにニンマリと笑った。
「椿ちゃんって、いつもすごく親身になってくれるから嬉しい」
「もう、そんなこと言って……本当に心配してるんだからね」
「うふふ、ありがとう。あぁ私、椿ちゃんがいれば彼氏なんていらないかもー!」
「すぐにそうやって話を逸らすんだから、何かあってからじゃ遅いんだよ」
「わかってるってー」
椿は大きく息を吐くと、春香の顔を覗き込む。
「春香ちゃん、最近恋愛に興味なくなった?」
「……なんで?」
「だって恋する女の子はみんな可愛いくなるんでしょ? 今のって"恋しなくてもいい"って聞こえちゃう」
確かにそのことを口が酸っぱくなるほど言い続けて来た張本人がそんなことを口にすれば、椿だって顔をしかめるのは当たり前だ。
「でも……その考え、ちょっと否めないんだよねぇ」
「否めない?」
「そう。なんか仕事も充実してるし、今は自由に時間もお金も使える。椿ちゃんっていう友だちもいて、今のままで十分なんだよねぇ」
「その気持ちわかるな。やっぱり一人は自由だもん」
その時二人の目の前にはわらび餅のパフェとほうじ茶が運ばれてくる。見た目にも可愛らしいパフェに、春香はうっとりと目を細めた。
春香が力無くそう言うと、椿は驚きと怒りが入り混じった表情で顔を真っ赤に染める。
「はぁっ⁈ だって結婚してるんだよね?」
「うん、そのはず。だからなんかねぇ……」
「不倫する男は下衆の極みだよ。一度はっきりと『やめてください』って言った方がいいのかもね」
「私もそう思うよ。でもトラブルにはなりたくないしなぁ……。だって舌打ちとかする人だよ。何かあったら怖いし。あの職場、すごく気に入ってたんだけど、勤務地の変更願を出そうかなって考えてる」
「ちょっとストーカーっぽいもんね。あまりにも度を超えて来たら、警察に相談するのもありかもね」
「うん、確かにそれが一番いい方法かもしれないね」
真剣な顔で頷く椿を見ながら、春香は嬉しそうにニンマリと笑った。
「椿ちゃんって、いつもすごく親身になってくれるから嬉しい」
「もう、そんなこと言って……本当に心配してるんだからね」
「うふふ、ありがとう。あぁ私、椿ちゃんがいれば彼氏なんていらないかもー!」
「すぐにそうやって話を逸らすんだから、何かあってからじゃ遅いんだよ」
「わかってるってー」
椿は大きく息を吐くと、春香の顔を覗き込む。
「春香ちゃん、最近恋愛に興味なくなった?」
「……なんで?」
「だって恋する女の子はみんな可愛いくなるんでしょ? 今のって"恋しなくてもいい"って聞こえちゃう」
確かにそのことを口が酸っぱくなるほど言い続けて来た張本人がそんなことを口にすれば、椿だって顔をしかめるのは当たり前だ。
「でも……その考え、ちょっと否めないんだよねぇ」
「否めない?」
「そう。なんか仕事も充実してるし、今は自由に時間もお金も使える。椿ちゃんっていう友だちもいて、今のままで十分なんだよねぇ」
「その気持ちわかるな。やっぱり一人は自由だもん」
その時二人の目の前にはわらび餅のパフェとほうじ茶が運ばれてくる。見た目にも可愛らしいパフェに、春香はうっとりと目を細めた。