大神様の呪いのふみきり
☆☆☆

それから突然場面は切り替わり、四葉たちは道路に立っていた。
「ここは商店街かな?」

見渡してみると、今でも馴染みのある御見せやアーケードが見える。
学校からもそれほど遠く離れてはいないみたいだ。

「凛子はヒナのことをうらんでたんだね」
さっきまでの映像を思い出して瑠美が言った。

「たぶん、そうなんだろうね」
四葉も頷く。

凛子はヒナをうらんでいた。
だけどそれは自分の行き場のない感情があらぬ方向へ向かった結果のように見えた。

凛子が恨むべき相手はヒナではなくて、凛子をイジメていた3人組のほうだ。
「このままいくと、なんだか嫌な予感がするよ」

沙友理が顔をしかめて周囲を見回す。
街の様子はとくに変わりないけれど、不穏な空気はそこら中に漂っていた。
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