大神様の呪いのふみきり
都市伝説の中には口が耳まで裂けている人や、下半身がないのに動いている人もいるから、指くらいじゃ四葉は驚かなかった。
「それで、その大神様はなにかをするの?」

有名なおばけや妖怪たちは人を驚かせたり、どこかへ連れて行ったりしてしまうと言われている。
大神様だって、なにか理由があって出てきているはずだった。

「うん。大神様はフミキリに出現してなにかをお願いしてくるんだって」
「お願い?」

四葉は首を傾げて聞き返した。
質問をされて答えてあげるとか、そういう話ならよく聞く。

「そうだよ。そのお願いに答えてあげないと、翌日自分の大切なものを奪われるんだって」
「やだ、こわい」

瑠美がブルブルと左右に首をふる。
「そのお願いってなに?」

四葉からの質問に沙友理は「わからない」と答えた。
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