大神様の呪いのふみきり
大神様からのお願いがなんなのか事前にわかっていればこわいこともないんだろうけれど、わからないのであれば出会ってからどうすればいいかもわからないということだ。
突然大神様に出会ってしまったら、確かにこわいかもしれない。
でも、矛盾があった。
「『さま』って呼ばれてて神様みたいなのに、人間にお願いを聞いてもらうなんておかしいよ」
四葉が肩をすくめて言った。
そもそも死んでしまっている人なんだから、どんなことでも自分でできてしまうんじゃないかとも思う。
「それはわからない。みんなが『さま』を付けて呼んでるだけで、普通の人間と同じだとは思うけど」
沙友理はそう言って、これで自分の話は終わりというように手をパンッと叩いた。
重たくなってきていた空気が一瞬にして軽くなる。
こころなしか教室の中も明るくなったような気がして四葉は天井の電気を見上げた。
「あぁ、怖かった。今日もあのフミキリを通って帰るのに、嫌だなぁ」
瑠美が呟いたとき、また遠くからフミキリの音が聞こえてきた。
3人とも、フミキリを渡るのが通学路になっていた。
「今まで通学路で使ってて大神様に出会ったことはないんだから、大丈夫だよ」
四葉は視線を天井から瑠美へ戻して、そう言ったのだった。
突然大神様に出会ってしまったら、確かにこわいかもしれない。
でも、矛盾があった。
「『さま』って呼ばれてて神様みたいなのに、人間にお願いを聞いてもらうなんておかしいよ」
四葉が肩をすくめて言った。
そもそも死んでしまっている人なんだから、どんなことでも自分でできてしまうんじゃないかとも思う。
「それはわからない。みんなが『さま』を付けて呼んでるだけで、普通の人間と同じだとは思うけど」
沙友理はそう言って、これで自分の話は終わりというように手をパンッと叩いた。
重たくなってきていた空気が一瞬にして軽くなる。
こころなしか教室の中も明るくなったような気がして四葉は天井の電気を見上げた。
「あぁ、怖かった。今日もあのフミキリを通って帰るのに、嫌だなぁ」
瑠美が呟いたとき、また遠くからフミキリの音が聞こえてきた。
3人とも、フミキリを渡るのが通学路になっていた。
「今まで通学路で使ってて大神様に出会ったことはないんだから、大丈夫だよ」
四葉は視線を天井から瑠美へ戻して、そう言ったのだった。