大神様の呪いのふみきり
☆☆☆

放課後を告げるチャイムが鳴り響き、先生が終わりのホールムールを終える。
「先生さようなら」

「はい、気をつけてね」
ぞろぞろと教室から出ていく生徒たちは、まっすぐ帰宅するか部活へ向かうかどちらかだ。

大禍中学校では部活動を推薦しているものの、それは強制ではなかった。
四葉たち3人も1年生の頃に文化系の部活に入部していたものの、2年生になってからは退部していた。

部活が自分たちに合わなかったというより、放課後の時間を思い思いに過ごしたいと考えたからだった。
「明日テストだって、やだなぁ」

教室を出て廊下を歩きながら瑠美がため息をこぼす。
さっき終わりのホームルームで先生が数学の小テストをやると言っていた。

その範囲が広くて勉強するのは苦労しそうだった。
「でもちゃんと勉強しなきゃ、小テストで悪い点数取ったら怒られちゃう」

四葉もため息交じりに答えた。
帰宅部の3人には時間がある。
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