大神様の呪いのふみきり
☆☆☆

昨日の昼と同じように早めに給食を食べ終えた3人はさっそく用務員室へ向かった。
用務員室は学校の1階、倉庫の横にある。

倉庫の中には学校行事で使うものや、用務員さんが仕事で使うものが収納されているから、そこが最適な場所なのだそうだ。
沙友理が先頭に立ち、用務員室のドアをノックする。

この部屋に用事のある生徒なんてめったにいないだろうから、突然の訪問に用務員さんは驚いた顔をして出てきた。
「どうしたんだい?」

50代後半で白髪の方が黒髪よりも多くなった男性用務員さんは、3人の顔を見比べるようにして確認し、そう言った。
「あの、ちょっと話が聞きたくて」

瑠美がしどろもどろになって言う。
挨拶くらいしかしたことのない相手だから、緊張しているのがわかった。
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