大神様の呪いのふみきり
「あぁ、そうだったね。話ってなんだい?」
「用務員さんはここに長く務めていますよね?」

「そうだね。今年で15年目になる」
その返答に沙友理たち3人は目を見交わせた。

15年間で大神様のような事故は他に起きてはいないはずだ。
これなら用務員さんの記憶に残っている可能性もある。

四葉は期待する視線を用務員さんへ向けた。
「この学校の生徒が近くのフミキリで亡くなったことは知っていますか?」

四葉からの質問に用務員さんは軽く眉間にシワを寄せた。
それでも最後までプリンを食べきって「もちろん知ってるよ」と、頷いた。

「その生徒のこと、覚えていますか?」
瑠美が前のめりになって質問した。

今日は自分の番かもしれないと思うと、いてもたっってもられないのだろう。
「覚えているよ、大神田ヒナさんと言って、とても可愛らしい子だった」

そう言われて沙友理は昨日見た光景を思い出していた。
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