大神様の呪いのふみきり
どうしてこんなに草が茂っているんだろう。
こんなことになっていなければ、もっと探しやすかったのに。

「痛っ!」
勢いよく手で草をかき分けたとき、手の甲を切ってしまった。

今までよりも深く切れてしまったようで、痛みが駆け抜けていく。
そのまま瑠美はズルズルと座り込んでしまった。

「もうやだ……どうしてこんなことをしなきゃいけないの?」
崩れ落ちると、涙が次から次へと溢れ出してきて止まらなくなってしまった。

私達はここを通学路にしていただけなのに、
大神様に嫌われるようなことなんて、していないはずなのに。

理不尽な気持ちが沸き上がってきて止まらない。
大神様を憎いとまで感じてしまう。

地面に手をついて土ごとをギュッと握りしめて、顔を上げた。
どうせ指輪を見つけることはできない。

それなら大神様にもうやめてもらうようにお願いしたらどうだろう。
沙友理の言葉は聞いてくれたようだから、耳は聞こえているに違いない。
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