大神様の呪いのふみきり
伸びてきた左手には薬指がなくて、瑠美の手の平にあるそれを掴み上げる。
大神様はそれを自分の目元まで持ってきてジッと見つめた。
その間はほんの数秒だったはずだけれど、瑠美にとっては永遠のように長い時間だった。
まるで死刑宣告を待っているような重苦しい時間。
途端に強い風がふいて草木が激しく揺れる。
瑠美も体を持っていかれそうになって中腰になってやり過ごした。
大神様に目を向けるとその顔が大きく歪んでいることに気がついた。
「大神様?」
瑠美が質問するのと、大神様が真っ黒な口を大きく開くのはほぼ同時だった。
大神様はボロボロと涙をこぼしながら獣のような声を張り上げる。
地響きがするほどの声で、感情をぶちまける。
瑠美は思わずその場に座り込んで両耳を塞いでいた。
大神様がなにを思っているのかわからない。
指を見つけることができたのに泣いているということは、やっぱり探しものは指輪の方だったんだろうか。
大神様はそれを自分の目元まで持ってきてジッと見つめた。
その間はほんの数秒だったはずだけれど、瑠美にとっては永遠のように長い時間だった。
まるで死刑宣告を待っているような重苦しい時間。
途端に強い風がふいて草木が激しく揺れる。
瑠美も体を持っていかれそうになって中腰になってやり過ごした。
大神様に目を向けるとその顔が大きく歪んでいることに気がついた。
「大神様?」
瑠美が質問するのと、大神様が真っ黒な口を大きく開くのはほぼ同時だった。
大神様はボロボロと涙をこぼしながら獣のような声を張り上げる。
地響きがするほどの声で、感情をぶちまける。
瑠美は思わずその場に座り込んで両耳を塞いでいた。
大神様がなにを思っているのかわからない。
指を見つけることができたのに泣いているということは、やっぱり探しものは指輪の方だったんだろうか。