大神様の呪いのふみきり
11年前に入学して、10年前に2年生だった。
それって大神様と同級生だったってことじゃない!?

そこに気がついた3人は同時に顔を見合わせた。
指輪を見つけることはできていないけれど、手がかりになるものは見つかったかもしれない。

「この人の住所はわかる?」
沙友理に聞かれて「ちょっと待って」と、四葉は消えかけた文字を目で追いかける。

かろうじて読めるのはこの街の名前と、フミキリからそう遠くない地名だった。
「わかるかも!」

名前と住所がわかれば、この人物に会うことができる。
そこから大神様についての情報を聞き出すこともできるかもしれない!

それはとても小さなのぞみだったけれど、確かに光り輝くものだった。
ここで、あるかどうかもわからない指輪をずっと探し続けているよりもいい。

3人はすぐに大神様の元へ駆け寄った。
「大神様聞いて。私達これを見つけたの」
四葉が後ろから声をかけても大神様は反応しない。
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