大神様の呪いのふみきり
「オオオオオオオ！！」
それは草木を揺らして地面を震わせる。

大神様は声を張り上げながら両手を振り回して雑草をむしり取り始めた。
明らかに混乱しているのがわかる。

「この人を知ってるんだね？　ねぇ、どういう関係だったの？」
沙友理が質問を重ねるけれど、もう返事をするような余裕はどこにもなさそうだった。

大神様は闇雲に歩き回り、乱暴に手を振り回し続けている。
偶然フミキリに居合わせた人たちが怪訝そうな顔を向けた。

「このままじゃ本当に通報されちゃう。早くこの坂谷って人のところへ言って話を聞いた方がいいよ」
瑠美の言葉に四葉も賛成した。

この坂谷という人が大神様となにか関係があるということは、大神様の取り乱し方を見れば一目瞭然だった。
「それなら早く行こう！」

３人は沙友理の言葉を合図にして走り出したのだった。
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