問題児は座敷わらし
「あの!」

こちらを振り向く1人の生徒。
不思議そうに首を傾げる。

「……何年生ですか!?」

「…3年生ですけど。」

「また、屋上の扉前に行きます!」

「え?あー…」

「堂々と宣言するな、1年。」

「先生、そこに行くのはダメなんですか?」

「…休み時間、誰にもバレなければ。」

「わかりました。バレません。」

先生を見上げる3年のあの人は、どこか楽しそうに見えた。


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