狼君の甘噛み溺愛
それから10年後、あの助けてくれた男の子がここに入学するって聞いたから私も入学したってわけ!
それもあの時の初恋を叶えるためにね!
(とは言っても入学した先がここ、オオカミ以外禁制の王立翠林学園だとはね...)
(幸いにも私のお父さんは狼の血を引いてるから匂いとか姿でバレることはないだろうけど...一応お母さんがヤギの血を引いてるから油断は出来ない...)
(バレたら絶対退学だし...)
(あの蒼真君がここに通うって話を聞いた時から死ぬ気で勉強して受かった所だし、絶対に平穏に過ごす...!)
(そして蒼真くんを見つけて告白するっっ!!)
(そして付き合ったら...一緒に街角のオシャレなカフェにデートに行ったり...一緒に買い物とか...手とか繋いだりしちゃったりして...!!)
(きゃー…///早く蒼真君と付き合いたいな〜///)
「……えー次...…代表...瀬乃..」
(はっ...!いけない今は入学式の最中だった...しっかり話聞いとかないと...)
「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!僕たちは、皆さんのご入学を待ちわびていました!」
(あのステージで話してる人は...多分2年生かな…?)
(すっごい顔立ちがいいな〜...周りの女の子も見とれちゃってる...、)
(毛並みもフサフサだし、黄金色の毛は光に反射してキラキラしてて余計かっこよく見えるし、小説の中に居そうな美貌してるなー...)
(おまけにすっごく優しそうな感じしてるし...。)
(女子達が惚れるのも納得だなー...)
「是非僕たちと一緒に良い学園を築いて行きましょう!」
(まあ蒼真くんの方が何百倍もかっこいいけどね...!///)
・・・
(……あれ、なんだろう、ステージから視線を感じる...?)
チラッ...
(へ...!?)
バッ...
(えっ...あの生徒代表の男の子と目が合った...?思わず逸らしちゃった...)
(でもきっと私の思い込みだよね...!)
(うん...きっとそうだ。)