非道な男が愛に溺れて、酔いしれて


ゆっくりと体を起こして、ベッドから降りた。


「……っ」


──ズキンッと鈍い頭痛が続く。

それでも、このまま寝ているわけにはいかないから、私は己を律して洗面所に向かった。


面倒事を残した朝は、こんなにも不快なものなのか。


自問しながら、ドレスを脱ぎ捨て、一糸まとわぬ姿になる。

大きな鏡の中に、不幸な顔の女が不機嫌そうに立っている。


そして、そいつの左肩にあるものを見て、私は鏡から目を逸らした。


……ほんと、いつ見ても醜い体ね。





身支度を整えたら、すぐに外に出る準備をした。


今日はお父様の大切な会議に出席するのだ。

< 8 / 8 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

桑谷くんの彼女(偽装)になりました。

総文字数/293

恋愛(キケン・ダーク)1ページ

表紙を見る
一ノ瀬くんの恋愛事情。

総文字数/1,323

恋愛(学園)4ページ

表紙を見る
極悪人は仮面越しのまま彼女を溺愛する

総文字数/13,112

恋愛(キケン・ダーク)32ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop