私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
プロローグ
「彼女と結婚します」
御曹司である宝来穂希に肩を抱かれ、メイドの九守一鈴はきょとんとした。
彼と会うのは二度目で、まともに話したこともない。
今、自分と結婚すると言ったような。
一鈴は呆然と穂希を見る。
スーツ姿のイケメンだ。黒髪は艶やかで、澄んだ濃褐色の瞳だった。眉は凛々しいが男性的すぎず、知的さがあった。
彼は不敵に笑って彼女を見つめ返す。
一鈴はもう、豪華な部屋も着飾った婚約者候補の女性たちもたくさんのメイドも、誰も彼も目に入らなかった。
彼女は背に流れる冷や汗を感じながら、これまでのことを思い出した。
御曹司である宝来穂希に肩を抱かれ、メイドの九守一鈴はきょとんとした。
彼と会うのは二度目で、まともに話したこともない。
今、自分と結婚すると言ったような。
一鈴は呆然と穂希を見る。
スーツ姿のイケメンだ。黒髪は艶やかで、澄んだ濃褐色の瞳だった。眉は凛々しいが男性的すぎず、知的さがあった。
彼は不敵に笑って彼女を見つめ返す。
一鈴はもう、豪華な部屋も着飾った婚約者候補の女性たちもたくさんのメイドも、誰も彼も目に入らなかった。
彼女は背に流れる冷や汗を感じながら、これまでのことを思い出した。
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