私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「状況がはっきりするまで、二人ともいてもらいます」
有無を言わせない口調だった。
「お父様がお戻りになったら怒るわよ」
「いいですよ」
穂希は不敵に笑った。
恭子は一鈴から爽歌をかばうように立った。
「なにかあればすぐにおっしゃって。どんな些細なことでも」
「ありがとうございます」
爽歌はにっこりと笑った。
離れに戻ったら、玉江が心配そうに一鈴を出迎えてくれた。
「コスモ様が大ケガで意識不明だそうですね。やっぱり呪いですよ」
玉江は自分を抱くようにして怯えた。
以前、くだらない噂をする人はクビだと多美子は言っていた。が、やはり人の口に戸はたてられないのだろう。
「どれだけお金を持ってても死んだらおしまいです。一鈴様、早く逃げたほうがいいんじゃないですか?」
「出て行ったほうがいいと?」
「莉衣沙様、爽歌さま、コスモ様まで襲われて、無事なのは呪いを恐れて出て行った佳乃様だけ」
「佳乃さんは呪いで出ていったわけじゃないわ」
「でも、みんな言ってます。穂希様に近付きたくないってメイドもいます。本邸はもう、メイドは配置されません」
「そこまでするの」
「一鈴様を疑ってる人もいるんです。人を雇ってコスモ様を襲わせたんじゃないかって」
「なにそれ」
「仲良くしていたのはカモフラージュで、実は、って」
「あはははは!」
一鈴は大声で笑い、玉江はぎょっとした。
「ありえない! なんでそんな手間暇かけて襲うの! 人を雇うお金があったらここで働こうとしなかったし!」
一鈴は笑いながら言った。
有無を言わせない口調だった。
「お父様がお戻りになったら怒るわよ」
「いいですよ」
穂希は不敵に笑った。
恭子は一鈴から爽歌をかばうように立った。
「なにかあればすぐにおっしゃって。どんな些細なことでも」
「ありがとうございます」
爽歌はにっこりと笑った。
離れに戻ったら、玉江が心配そうに一鈴を出迎えてくれた。
「コスモ様が大ケガで意識不明だそうですね。やっぱり呪いですよ」
玉江は自分を抱くようにして怯えた。
以前、くだらない噂をする人はクビだと多美子は言っていた。が、やはり人の口に戸はたてられないのだろう。
「どれだけお金を持ってても死んだらおしまいです。一鈴様、早く逃げたほうがいいんじゃないですか?」
「出て行ったほうがいいと?」
「莉衣沙様、爽歌さま、コスモ様まで襲われて、無事なのは呪いを恐れて出て行った佳乃様だけ」
「佳乃さんは呪いで出ていったわけじゃないわ」
「でも、みんな言ってます。穂希様に近付きたくないってメイドもいます。本邸はもう、メイドは配置されません」
「そこまでするの」
「一鈴様を疑ってる人もいるんです。人を雇ってコスモ様を襲わせたんじゃないかって」
「なにそれ」
「仲良くしていたのはカモフラージュで、実は、って」
「あはははは!」
一鈴は大声で笑い、玉江はぎょっとした。
「ありえない! なんでそんな手間暇かけて襲うの! 人を雇うお金があったらここで働こうとしなかったし!」
一鈴は笑いながら言った。