私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
思いがけない言葉だった。
次々となにかが起きて、感情の整理がおいつかない。
スマホを見ると、家族からメッセージが来ていた。
『姉ちゃんがいないと静かでいいな。母さんがさみしがってるから連絡してやれよ』
『俺は平気だけど兄ちゃんがさみしがってたよ』
『お前は大丈夫だろうが、みんな心配しているぞ』
『最近連絡ないけど大丈夫? みんなさみしがってるわ』
母からのメッセージには妹のひまりの動画が添付されていた。
『お仕事がんばってね! さみしいけど、我慢して待ってるから』
さては私の話題が出たあと、それぞれこっそり送信してきたな。
鼻の奥がツンとした。
スマホのカレンダーを見る。偽装婚約をしてから二十日が経過していた。
約束の一カ月まで一週間ほど。
そしたら穂希がなんと言っても出て行こう。
彼の笑顔が浮かんだが、涙と一緒にそれを拭った。
ジャージ姿の穂希が一鈴の元を訪れたのは翌日土曜日の午前中だった。
「またどこか掃除ですか?」
「そうだ。つきあってくれ」
「嫌です。メイド長に怒られます」
言ってから、目を伏せた。
昨日、多美子が首謀者の仲間では、と疑ったばかりだ。
これを穂希に言う勇気が、一鈴にはなかった。
「コスモさんに関係することだ。汚れてもいい服で来てくれ」
彼女の名を出されると断れなかった。
軽装に着替えて出ると、車で乗馬施設に連れて行かれた。
「コスモさんの馬がいる。ここに住むとき連れて来たんだ。それだけ愛しているんだろうな」
係員に案内された厩舎の中は五つに仕切られ、四頭の馬がいた。
「絶対に馬の後ろに入るなよ。蹴られたら最悪死ぬぞ」
「よくそんな危険な場所にこの時期に連れてきましたね」
一鈴はあきれて穂希を見た。
次々となにかが起きて、感情の整理がおいつかない。
スマホを見ると、家族からメッセージが来ていた。
『姉ちゃんがいないと静かでいいな。母さんがさみしがってるから連絡してやれよ』
『俺は平気だけど兄ちゃんがさみしがってたよ』
『お前は大丈夫だろうが、みんな心配しているぞ』
『最近連絡ないけど大丈夫? みんなさみしがってるわ』
母からのメッセージには妹のひまりの動画が添付されていた。
『お仕事がんばってね! さみしいけど、我慢して待ってるから』
さては私の話題が出たあと、それぞれこっそり送信してきたな。
鼻の奥がツンとした。
スマホのカレンダーを見る。偽装婚約をしてから二十日が経過していた。
約束の一カ月まで一週間ほど。
そしたら穂希がなんと言っても出て行こう。
彼の笑顔が浮かんだが、涙と一緒にそれを拭った。
ジャージ姿の穂希が一鈴の元を訪れたのは翌日土曜日の午前中だった。
「またどこか掃除ですか?」
「そうだ。つきあってくれ」
「嫌です。メイド長に怒られます」
言ってから、目を伏せた。
昨日、多美子が首謀者の仲間では、と疑ったばかりだ。
これを穂希に言う勇気が、一鈴にはなかった。
「コスモさんに関係することだ。汚れてもいい服で来てくれ」
彼女の名を出されると断れなかった。
軽装に着替えて出ると、車で乗馬施設に連れて行かれた。
「コスモさんの馬がいる。ここに住むとき連れて来たんだ。それだけ愛しているんだろうな」
係員に案内された厩舎の中は五つに仕切られ、四頭の馬がいた。
「絶対に馬の後ろに入るなよ。蹴られたら最悪死ぬぞ」
「よくそんな危険な場所にこの時期に連れてきましたね」
一鈴はあきれて穂希を見た。