私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「出て行かせてください、お願いします」
一鈴は立ち上がり、深々と頭を下げた。
「ダメだ!」
「どのみちもうすぐ契約は終了だったろうが。五千万を払って終わりにしろ」
滉一に制されて、穂希は悔しそうに口を閉じた。
一鈴はただへらへらと笑っていた。
穂希はその晩、夢を見た。
朝、目覚めた穂希は半身を起こし、ぐったりと額に手をやった。
小学生の頃。
穂希としゃべった女の子が教科書やノートをなくしたりした。
「穂希君といると嫌なことばっかりある!」
女子生徒に囲まれ、責められた。
その後、その女子生徒たちは変質者に追われたり親が詐欺に遭ったりした。
高学年になると女子は近付かなくなった。
「あの人呪われてるの」
「こわっ」
「爽歌、あいつと一緒にいちゃダメよ」
「この前も転んでけがしたじゃない」
遠巻きに、女子生徒の声が響く。
それでも自分と仲良くしていた爽歌は、女子からつまはじきにされた。
「あいつと仲良くするなら友達じゃない!」
絶交宣言の瞬間を見てしまい、穂希は罪悪感にさいなまされた。
爽歌は穂希を責めずに微笑んでいた。
俺が守らなければ、と心に誓った。
一方で、一緒にいてはいけない、と、男子校の中学を選んだ。
高校のとき、他校の女子生徒に告白された。
「呪いなんて気にしません。好きです、付き合ってください!」
穂希は告白に戸惑う。が、友達から、と仲良くし始めた。好きになった、と思った直後。
一鈴は立ち上がり、深々と頭を下げた。
「ダメだ!」
「どのみちもうすぐ契約は終了だったろうが。五千万を払って終わりにしろ」
滉一に制されて、穂希は悔しそうに口を閉じた。
一鈴はただへらへらと笑っていた。
穂希はその晩、夢を見た。
朝、目覚めた穂希は半身を起こし、ぐったりと額に手をやった。
小学生の頃。
穂希としゃべった女の子が教科書やノートをなくしたりした。
「穂希君といると嫌なことばっかりある!」
女子生徒に囲まれ、責められた。
その後、その女子生徒たちは変質者に追われたり親が詐欺に遭ったりした。
高学年になると女子は近付かなくなった。
「あの人呪われてるの」
「こわっ」
「爽歌、あいつと一緒にいちゃダメよ」
「この前も転んでけがしたじゃない」
遠巻きに、女子生徒の声が響く。
それでも自分と仲良くしていた爽歌は、女子からつまはじきにされた。
「あいつと仲良くするなら友達じゃない!」
絶交宣言の瞬間を見てしまい、穂希は罪悪感にさいなまされた。
爽歌は穂希を責めずに微笑んでいた。
俺が守らなければ、と心に誓った。
一方で、一緒にいてはいけない、と、男子校の中学を選んだ。
高校のとき、他校の女子生徒に告白された。
「呪いなんて気にしません。好きです、付き合ってください!」
穂希は告白に戸惑う。が、友達から、と仲良くし始めた。好きになった、と思った直後。