私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「なんであいつが爽歌さんと婚約なの?」
「二人は両想いだから、いいんですよ」
へらっと一鈴は笑った。
「私には爽歌さんの片思いに見えましたわ」
「穂希さんは爽歌さんが大切だと言ってました」
一鈴が答える。好きだって言われたのは棚上げだ。
「じゃあなんであなたを婚約者に指名したのよ!」
「時間稼ぎですよ。そう説明を受けてました」
「時間稼ぎの意味がわからないわ」
「私にはあなたと穂希さんが両想いに見えましたわ」
「勘違いですよ」
「私のせいかしら。私、最初はあなたがやったと思い込んでたから」
莉衣沙は顔を曇らせた。
「突き落としたのはあなたじゃないって言うわ」
「ダメです!」
スマホを出した莉衣沙を、とっさに止める。
「私が悪者でいいんですよ」
一鈴はまたへらへらと笑った。
「なにを隠しているの」
「なにも」
莉衣沙と佳乃は顔を見合わせてため息をついた。
二人に申し訳なくて、一鈴の胸が痛む。
「あのぼんくら、こんなに素敵な人をふるなんて!」
「あの人は悪くないんです」
「あなたを守れてない時点でダメよ! あんなマザコン風味な男はやめなさい! もっと素敵な人を私が紹介するから!」
莉衣沙が怒りながら言う。
もうやめてるし、マザコンって。穂希さんが聞いたら怒りそう。
一鈴は笑った。
「なら、私はさらに素敵な人を用意しますわ」
佳乃が言い、莉衣沙と二人で見つめ合う。
火花が飛んでいそうな視線に、一鈴は困惑した。
ふと、佳乃の左手の薬指にかわいらしい指輪がはまっているのを見る。
「佳乃さん、その指輪は」
「二人は両想いだから、いいんですよ」
へらっと一鈴は笑った。
「私には爽歌さんの片思いに見えましたわ」
「穂希さんは爽歌さんが大切だと言ってました」
一鈴が答える。好きだって言われたのは棚上げだ。
「じゃあなんであなたを婚約者に指名したのよ!」
「時間稼ぎですよ。そう説明を受けてました」
「時間稼ぎの意味がわからないわ」
「私にはあなたと穂希さんが両想いに見えましたわ」
「勘違いですよ」
「私のせいかしら。私、最初はあなたがやったと思い込んでたから」
莉衣沙は顔を曇らせた。
「突き落としたのはあなたじゃないって言うわ」
「ダメです!」
スマホを出した莉衣沙を、とっさに止める。
「私が悪者でいいんですよ」
一鈴はまたへらへらと笑った。
「なにを隠しているの」
「なにも」
莉衣沙と佳乃は顔を見合わせてため息をついた。
二人に申し訳なくて、一鈴の胸が痛む。
「あのぼんくら、こんなに素敵な人をふるなんて!」
「あの人は悪くないんです」
「あなたを守れてない時点でダメよ! あんなマザコン風味な男はやめなさい! もっと素敵な人を私が紹介するから!」
莉衣沙が怒りながら言う。
もうやめてるし、マザコンって。穂希さんが聞いたら怒りそう。
一鈴は笑った。
「なら、私はさらに素敵な人を用意しますわ」
佳乃が言い、莉衣沙と二人で見つめ合う。
火花が飛んでいそうな視線に、一鈴は困惑した。
ふと、佳乃の左手の薬指にかわいらしい指輪がはまっているのを見る。
「佳乃さん、その指輪は」