私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「気付いた?」
佳乃は誇らしげに左手を見せる。
淡いピンク色の小粒な石のついた指輪だった。土台はホワイトゴールドかプラチナだろう。
「彼は今、レーサーとして再出発するために忙しくて会えないの。たぶんこのまま海外へ行くわ。必ず成功して迎えるにくるって、パパラチアサファイアをくれたの」
幸せそうに微笑む。
一鈴はスマホでパパラチアサファイアを検索した。
「石言葉は一途な愛。運命の恋」
それを聞いた莉衣沙はじっと佳乃を見る。
「そっちも気になるわね」
「やだ、もう」
佳乃が赤く染めた両頬を押さえてうつむく。
「キャラが違う」
思わず一鈴はつぶやいた。
つまり、それくらい惚れ込み、相手からも愛されているということだ。
一鈴と莉衣沙の視線に気付いた佳乃は、こほん、と咳ばらいをした。
「私は一番大切なものはなにか、あなたに教えていただきましたの」
佳乃は急に真剣な目で一鈴を見た。
「あなたも一番大切なものを見失わないで」
佳乃はそっと一鈴の手をとった。冷たい手だった。優しい証拠だ、と思った。
「私もあなたのおかげで道が開けたわ。ヒットコッターを見たお父様が、目立つのが好きならって宣伝の仕事をくれたのよ!」
莉衣沙は目を輝かせていた。
「すごいじゃないですか!」
「私、かわいがられすぎて仕事をさせてもらえなかったの。だけど、一人前って認めてもらえないようで嫌だったわ」
「あなたも苦しい思いをしていたのね」
「周りに言っても贅沢な悩みだって言われて」
「そうね、私たちは、そう言われるわね」
佳乃がうなずくと、莉衣沙は驚いて彼女を見た。
「あなたに理解してもらえるとは思わなかったわ」
「私も、あなたに共感する日が来るとは思いませんでしたわ」
佳乃は苦笑する。
佳乃は誇らしげに左手を見せる。
淡いピンク色の小粒な石のついた指輪だった。土台はホワイトゴールドかプラチナだろう。
「彼は今、レーサーとして再出発するために忙しくて会えないの。たぶんこのまま海外へ行くわ。必ず成功して迎えるにくるって、パパラチアサファイアをくれたの」
幸せそうに微笑む。
一鈴はスマホでパパラチアサファイアを検索した。
「石言葉は一途な愛。運命の恋」
それを聞いた莉衣沙はじっと佳乃を見る。
「そっちも気になるわね」
「やだ、もう」
佳乃が赤く染めた両頬を押さえてうつむく。
「キャラが違う」
思わず一鈴はつぶやいた。
つまり、それくらい惚れ込み、相手からも愛されているということだ。
一鈴と莉衣沙の視線に気付いた佳乃は、こほん、と咳ばらいをした。
「私は一番大切なものはなにか、あなたに教えていただきましたの」
佳乃は急に真剣な目で一鈴を見た。
「あなたも一番大切なものを見失わないで」
佳乃はそっと一鈴の手をとった。冷たい手だった。優しい証拠だ、と思った。
「私もあなたのおかげで道が開けたわ。ヒットコッターを見たお父様が、目立つのが好きならって宣伝の仕事をくれたのよ!」
莉衣沙は目を輝かせていた。
「すごいじゃないですか!」
「私、かわいがられすぎて仕事をさせてもらえなかったの。だけど、一人前って認めてもらえないようで嫌だったわ」
「あなたも苦しい思いをしていたのね」
「周りに言っても贅沢な悩みだって言われて」
「そうね、私たちは、そう言われるわね」
佳乃がうなずくと、莉衣沙は驚いて彼女を見た。
「あなたに理解してもらえるとは思わなかったわ」
「私も、あなたに共感する日が来るとは思いませんでしたわ」
佳乃は苦笑する。