私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「穂希さんのお母様はショックで寝込まれました」
一鈴の胸がちくっと痛む。
「あなたは呪いを跳ね返せるのかしら? おばさまがとばっちりを受けたのかしら」
「呪いなんてありません」
一鈴はきっぱりと言い切った。
愛と憎しみは表裏一体だとよく言われるが、呪いだってその一種のように思えて来る。
爽歌はすくっと立ち上がり、一鈴に頭を下げた。
「本妻としてご挨拶もうしあげます。彼がお世話になります。よろしくお願いします」
「こちらこそ」
一鈴は立ち上がって頭を下げた。
顔を上げると、爽歌と目があった。
今まで見たことのないほど、爽歌はにこやかに笑った。
一鈴はひきつりながら笑顔を返した。
夜、穂希と一緒に食事をしたあと、彼とともに一鈴は自室に行く。部屋に着くなり、一鈴はぐったりとソファに横になった。
「やけに疲れてるな」
「本妻から宣戦布告を受けたんです」
昼間、爽歌から言われたことを話す。
「婚約すらしていないのに、本妻とは」
穂希は顔をしかめた。
「焦ってるんですかね」
「だったらもっと挑発してやるか」
穂希は一鈴にのしかかるようにしてその唇を奪う。
「ちょっと!」
抗議する一鈴の耳に、穂希がそっと囁く。
「盗聴されてる」
穂希はコンセントを指さした。
コンセントタップだけが不自然に刺さっていた。
「いつの間に」
「だからちゃんと恋人の振りをして」
そんなのずるい。
言おうとするが、もうすでに穂希に唇を塞がれている。
一鈴の胸がちくっと痛む。
「あなたは呪いを跳ね返せるのかしら? おばさまがとばっちりを受けたのかしら」
「呪いなんてありません」
一鈴はきっぱりと言い切った。
愛と憎しみは表裏一体だとよく言われるが、呪いだってその一種のように思えて来る。
爽歌はすくっと立ち上がり、一鈴に頭を下げた。
「本妻としてご挨拶もうしあげます。彼がお世話になります。よろしくお願いします」
「こちらこそ」
一鈴は立ち上がって頭を下げた。
顔を上げると、爽歌と目があった。
今まで見たことのないほど、爽歌はにこやかに笑った。
一鈴はひきつりながら笑顔を返した。
夜、穂希と一緒に食事をしたあと、彼とともに一鈴は自室に行く。部屋に着くなり、一鈴はぐったりとソファに横になった。
「やけに疲れてるな」
「本妻から宣戦布告を受けたんです」
昼間、爽歌から言われたことを話す。
「婚約すらしていないのに、本妻とは」
穂希は顔をしかめた。
「焦ってるんですかね」
「だったらもっと挑発してやるか」
穂希は一鈴にのしかかるようにしてその唇を奪う。
「ちょっと!」
抗議する一鈴の耳に、穂希がそっと囁く。
「盗聴されてる」
穂希はコンセントを指さした。
コンセントタップだけが不自然に刺さっていた。
「いつの間に」
「だからちゃんと恋人の振りをして」
そんなのずるい。
言おうとするが、もうすでに穂希に唇を塞がれている。