私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
飛び出した一鈴は穂希を背にかばった。
懐剣が一鈴の胸に突き立った。
がつん、と骨に当たるような音が響き渡った。
一鈴は床に倒れ込む。
「一鈴さん!」
馬乗りになり、再度懐剣を振り上げた爽歌の腕を、穂希は掴んだ。
ぐいっとひねりあげると、懐剣が床に落ちた。からん、と乾いた音がした。
「穂希さん、ダメよ、私はあなたを守ります!」
爽歌が声を上げる。
一鈴はぐったりして動かない。
穂希は暴れる爽歌を組み伏せ、膝で背を押さえ、片腕をひねりあげる。
もう片手でスマホを操り、乗務員と、同乗している医者を呼ぶ。
「一鈴さん、しっかりしてくれ! すぐに医者がくるから……」
骨に当たったような音がした。骨が折れて内臓に刺さりでもしたら重傷は間違いない。
駆け寄りたいが、そうしたら爽歌を離さなくてはならず、それはできない。
心配して一鈴を見守り、違和に気が付く。
「いてて」
一鈴はむくっと起き上がった。
「一鈴さん!?」
「あ、生きてる」
一鈴は驚いて穂希を見た。
ばたばたと、乗務員がやってくる気配があった。
穂希は声もなく彼女を見つめる。
一鈴はへらっと笑って見つめ返した。
爽歌は取り押さえられ、隔離された。隠れていた共犯の乗務員も捕まった。
一鈴は穂希のために用意された個室に連れて行かれた。
ソファに、二人で腰掛ける。
「このソファは簡易ベッドにもなる。少し横になるか?」
「大丈夫です」
「佳乃さんたちには君の無事は伝えた。心配していたよ」
懐剣が一鈴の胸に突き立った。
がつん、と骨に当たるような音が響き渡った。
一鈴は床に倒れ込む。
「一鈴さん!」
馬乗りになり、再度懐剣を振り上げた爽歌の腕を、穂希は掴んだ。
ぐいっとひねりあげると、懐剣が床に落ちた。からん、と乾いた音がした。
「穂希さん、ダメよ、私はあなたを守ります!」
爽歌が声を上げる。
一鈴はぐったりして動かない。
穂希は暴れる爽歌を組み伏せ、膝で背を押さえ、片腕をひねりあげる。
もう片手でスマホを操り、乗務員と、同乗している医者を呼ぶ。
「一鈴さん、しっかりしてくれ! すぐに医者がくるから……」
骨に当たったような音がした。骨が折れて内臓に刺さりでもしたら重傷は間違いない。
駆け寄りたいが、そうしたら爽歌を離さなくてはならず、それはできない。
心配して一鈴を見守り、違和に気が付く。
「いてて」
一鈴はむくっと起き上がった。
「一鈴さん!?」
「あ、生きてる」
一鈴は驚いて穂希を見た。
ばたばたと、乗務員がやってくる気配があった。
穂希は声もなく彼女を見つめる。
一鈴はへらっと笑って見つめ返した。
爽歌は取り押さえられ、隔離された。隠れていた共犯の乗務員も捕まった。
一鈴は穂希のために用意された個室に連れて行かれた。
ソファに、二人で腰掛ける。
「このソファは簡易ベッドにもなる。少し横になるか?」
「大丈夫です」
「佳乃さんたちには君の無事は伝えた。心配していたよ」