私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「かわいいしかとりえがないって言ってたのが気になって」
「悪かったわね!」
「悪くないです。莉衣沙さんがヒットコッターとかシャシングラムとかやってないって聞いて。やってみたらどうかな、って」
「他人のつぶやきや写真なんかおもしろくないわ」
「他人に興味ないんですね」
「それじゃ好みの男も見つからないな」
 コスモが笑うと、莉衣沙はぷいっと横を向いた。

「お金持ちの写真ってファンがつくんですよ。とりあえずやってみませんか」
 莉衣沙はうさんくさそうに二人を見る。
「暇つぶしでやってみて、ダメなら私を罵倒したらいいんですよ」
「罵倒っていう言葉のチョイス」
 ぷっとコスモが笑った。
「そんなひどいことしないもん」
 莉衣沙がふくれた。
「自覚ないんだ?」
「私は性格も素直でかわいいんだから!」
 莉衣沙はまたぷいっと横を向く。
「……暇だから、やってあげてもいいわよ」
 莉衣沙が言い、一鈴とコスモは顔を見合わせて笑った。



 それから三人であれやこれやと話し合った。
 結局、一言投稿サイト、ヒットコッターをやってみようということになった。
「龍之介のフォローするために作って以来だわ」
「誰だそれ?」
 コスモがきく。
「人気急上昇の俳優、中辻龍之介(なかつじりゅうのすけ)よ。なんで知らないのよ」
「すみません」
 思わず一鈴は謝った。
「それで、なにを言えばいいの?」
「入院して暇だとか、なんでもいいんですよ」
 コスモと二人でさっそくフォローした。
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